少しの色の違いも、分かっている。


まるで、色と一緒に住んで来たみたいに。


今日も部屋に入って癒される。


雨の日だって、あたしは晴れた空が見れる。


どんなに汚い写真を見ても、あたしの海はこの部屋にある海だ。


久しぶりにママの絵を見たくなった。


急いで着替えて、部屋を出た。


絵の保管してある部屋のドアをそっと、開ける。


薄暗くて見えにくい部屋。


電気をつけると、ちょうどいいくらいの、暗めの灯りが点った。


こんなに優しい灯りに調節してくれたのは、パパ。


パパは機械とかそう言う事なら、なんだってできる。


昔、ママとパパは大学のサークルで、映画を作ったことがあるらしい。