会いたくもねぇよ。


自分を捨てておいて会いに来る訳ないだろうし。


そう、いつか、と祖父ちゃんが繰り返した。


そんな時は来るのだろうか?


俺はもう少しで死ぬかも知れないと言うのに。


信じることは出来ない。


だけど、心の片隅にとっておこうと思った。


もし俺が生きて帰ってきたら、真相を暴こうと...

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次の日、俺は適当に家を出て、とにかく遠い所へ行こうと思った。


-萩原光。...どこへ行くんだ?


俺の頭の中で声がした。


もう一人の“俺”。