“選ばれた者は1週間以内に...”


あいつらは、絶対にあたしをこの1週間以内に探しに来る。


いや、明日にでも来る。


あたしは今日、あの男を見たんだから。


急いでリュックを取り出して、必要なものだけを詰めた。


最低限の着替えと、お金。


それから―
食べ物も必要かな。


いや、それは買えばいい。


部屋でガチャガチャやっていると、劫が入って来た。




「ちょっと。ノックくらいしてよね。」

「...やっぱ、行くの?」

「うん...。劫は、知ってたんだよね。」