「ユメ、どこに行ってたの!?」




遠くに、人の姿が2つ、あった。


髪の茶色く光る少女と、その奥にもう1人。


俺はそこに向かって全速力で走った。




「ユメ!!」




ユメは顔をあげなかった。


前髪が顔を隠している。


表情が見えなかった。


何を考えているのだろう、ユメは。


集団から離れたら、助かる確率が低くなると言うのに。