空賀君が言った事って本当なの?

だって苗字違うし。

双子なら苗字も同じなはず。



『ずいぶん変わったみたいだな?
咲弥ずっと静かで、全然喋らなかったくせに』



それを聞いた咲弥は空賀君に近づき、いきなり右腕で殴った…。



『そのどこが悪いんだ?』


ニヤリと空賀君を上から見下ろす咲弥。



『笑わせんな!』


その瞬間立ち上がり、咲弥を思いっきり殴り突き倒した。


「咲弥!!」



急いで咲弥にかけよると、倒れた時に鉄で頭を打ったのか、頭から血が流れおちた。



『くっ…』



目を閉じた咲弥。

早く病院に行かないと咲弥が!!



『邪魔者が居なくなった』



ポケットに手を入れ、下を向いて笑う空賀君。



「ねぇ、空賀君は兄なの?」


『そうだけど?』


「だったらなんで、思いっきり殴ったの?」



先に殴った咲弥も悪い。

だけど、もとはと言えば空賀君が悪いと思う。



『別に?生き別れた双子なんだし』


「生き別れた双子だから?
生き別れたからって言ったけど、双子なんでしょ?」



《バンッ!!》