─次の日─
「あ~どうしよ~!!」
今髪をくくるかを迷ってます…。
ん~…お菓子作りだし…
よし!くくっちゃえ!
いつも髪は磨ぐだけで、おろしてる。
「ポニーテールかな?」
ピンク色のゴムを持ち、くしを使って髪を束ねる。
そしてサイドを少し残し、ゴムでくくった。
「美紅~、葵くん来たよ!」
この声はお姉ちゃん。
美捺って名前☆
つまりお姉ちゃんから『美』が移っている…。
「はーい」
鞄に携帯を入れて、階段を慣れた足で素早く降り、靴を履き家を出た。
『遅…』
ボソッと聞こえ、横を見たら電信柱にもたれて腕をくんだ咲弥がいた。
「すーみーまーせーん!」
『ふっ、じゃ、行くぞ』
あの苦笑いなにかとムカツク!!
けど、怒らない怒らない♪
自分にそう言い聞かせた。
そして20分くらいで着いた先は…
「で、でか!!」
そう、私の目の前に豪邸が…
『俺の親どっちも、社長だしな☆』
しゃ、社長!?
すご!!いわゆる金持??
『ほって行くぞ』
「も~!でも凄いね☆」
またふって笑った──。
もうその顔何回みた事か…(笑)
広い玄関に靴を揃えて脱いだ。
「お邪魔します…」
「あ~、美紅ちゃんね?
ゆっくりしていってね♪」
栗色に長い髪をした女の人が立っていた。
「は…い」
「咲弥!ちゃんと教えてあげなさいね?」
『あぁ』
私はその女の人にお辞儀をし、咲弥について行ったその先には、大きく綺麗なキッチンが!!
「すご…い」
こんなの使わせていただくとか、汚したらどうしよ~…
「ねぇ、さっきの綺麗な人誰?」
『母さん』
ふぇっ?
お母さん!?
あんな若い人が!!