咲弥side


あれからずっと顔をふせてやがる。


相当疲れたのか、俺が嫌いかだな。


窓から暖かい風が吹き、あいつの髪がふんわりとなびいている。


でもやっぱあいつ見てると、苛めたくなる。


とは言っても、あの苛めのほうじゃない。


向こうの苛めは嫌いだからな。


まぁそれにしても、足の速さには正直驚いた。

ドジって転ぶかと、多少予想してたけど…

バトンミスもなく、前の人を簡単に抜いてたしな。



まっ、俺には及ばないけど…─たぶん。



咲弥side E N D