「はぁ~…疲れた~」


私は机に顔をふせた。



『お前バスケ下手すぎ』


ボソッと聞こえたのは、振り向かなくともわかる。



「もぅ!」



ちょっときつめに言ってみた。



『そう怒んな』


「怒ってないもん!」



なんか、いつもより優しい口調な気がするんだけど…
気のせいかな?



『足の速さは認めてやる』


認めてやるって、そんな事頼んだ覚えないけど。

でもこの上から目線も、慣れたなぁ。



『まっ、俺には及ばないけど』



そう言って机に顔をふせた。


ちょっとはいい事言ってくれたと思ったのに…



「そりゃそうだよね」


あの性格じゃ、いつまでたっても、変わらないよね?