2人でこの誰もいないひんやりした廊下を歩く。


いつもより広く感じる。


なんでだろ。


すごくドキドキする。


そんなに近くもないのに…。



そのまま黙って下駄箱へ行って、靴に履き替えてゆっくり桜の花びらが舞う中を通る。



薄ピンクの花びらが1枚、1枚、風に吹かれて舞散る。



「きれ~」



その瞬間──!!