『このまま時間が止まればいいのにな』
時間はどんなに願っても止まってはくれない。
壊れた時計の針みたいに止まったらどれだけ良いだろう。
一秒一秒咲弥と別れる時が迫ると考えるだけで怖い──
『離れても、俺と美紅は心でつながってるよな?』
「うん!絶対に“赤い糸”は切れないよ」
わ、私何言ってんだろ。
赤い糸なんて──
でも言っていいんだよね?
『だよな』
そう、赤い糸は何が合っても絶対に切れない。
たとえ会えなくても。
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