じゃあ逆に質問してみたらどうだろう。 「咲弥は螢か私、どっちが好き?」 ドクン…ドクン… 何、この心臓の高なりは── もしかして緊張してる? 『螢』 パリンッ 心が砕け散った── 『んなわけねぇだろ! 俺が好き、いや、愛してるのは世界でただひとり美紅だけだ』 その言葉を聞いて、嬉しくなり咲弥に飛び付いた。 「ひくっ、ひくっ」 『泣くなって、美紅』