倒れこんだ咲弥…



『終わりか?』



男子はそう言うと殴りかかってきたが、咲弥はギリギリで避けて、男子の微を思い切り殴った。



『やるなお前』



すると今度は咲弥のみぞうちをめがけ、思い切り拳をぶつけた。

お腹を抑え、壁にもたれかかりながら倒れこみ、激しく咳する咲弥。



「咲弥!」



じっと男子を睨み付け、咲弥の所に行った。



『ごめん…』

「うぅん…助けてくれてありがとう」



あの男子はこちらを一目見て、去って行った。



「大丈夫?」



咲弥の微は赤く腫れて、唇を切っている。



『いいとこに殴りやがった…』

「痛い?」

『スゲー痛い…』



咲弥はそっと自分の前髪をあげて上を向いた。



「立てる?保健室まで歩ける?」

『うん』



なんとか立ち上がったが、ふらついてる。

私は咲弥の体を支え、保健室へと向かった。