勝手に決まった出場。

 「お前、本気で出んの?」

 空夜に会ってしまった…。

 「悪い?」

 反抗的な態度をとってしまった。

「お前まだ気にしてんの?」

 「当たり前でしょ!私の初めてをあんたなんかにとられちゃったんだから!」

 「おまっ、冗談だろ?」

 いきなり焦りだした空夜。

 「本気!」

 ぁー…泣きたくなってきた。

 「あ、でも…」

 「でも何?」

 涙を堪えながら空夜を睨んだ。

 「今からお前を俺のモノにするし、悪くねぇな」

 は?この人何言ってんの?

 「あんたのものなんかに」

 なるわけないでしょ!

 そう言いたいのに声が出ない。

 声の代わりに甘い声が、

 「んっ」

 また、空夜に隙を与えてしまった。

 「お前、マジ可愛いよ」

 空夜は、笑いながら歩いて行った。

 「っな…」

 私は、座り込んでしまった。