けど、今早瀬の足音はしなかった。
しかも声は入口付近からしてたのに、次の瞬間にはもうベッドのカーテンを開けていた。

何を……した?


俺が呆然としてるのを気にすることなく、早瀬は愛澤さんを見た。
愛澤さんはさっきより不満気な顔して早瀬を睨む。



「様子見に来た」



早瀬はそれを気付かないフリして言った。



『来なくていい。授業戻れば?早瀬くん』

「もういいだろメイ」

『メイって呼ぶな馬鹿』



……ちょ、俺無視して口喧嘩始めるなよ!?
俺空気になってないか!?



「さっきので俺とお前に仲があることはクラスの連中に気付かれた」

『それはそっちのせいでしょ?へましたことを棚に上げて何偉そうに言ってんの?馬鹿じゃない?』



あ、あ愛澤さん……?
お口が悪くなっておりますよー……?