『え……無理』

「だーめ。これは決定事項なの。ほら、もう休みな?」

『無理だからね!?』

「元気になったら話の続き聞くから」

『元気になっても無理だからね!?』

「あ、子守唄歌ってあげようか?」

『…………遠慮しとく』



俺のペースに話を持ってかれて、愛澤さんは諦めたように寝ることにしたらしく、ベッドに横になった。
俺はベッド下りて布団をかけてあげようとする。



『だからいらないって』

「ええー、病人は暖かくして寝ないとダメなんだぞー?」

『そのキャラ、ウザい』

「ほーら、寝た寝た!」



布団を拒否る愛澤さんの上に、態と布団をかける。
愛澤さんは不満そうな顔してすぐに布団を剥いでしまう。
子供じゃないんだから……。


再び布団をかけてあげようとした時、カーテンの向こうからドアが開く音が聞こえた。