「紅炎。あなたは宝玉に宿る聖獣の導きで、いまこうやって私と意識を交わしているのです」



「聖獣……フェニキアクスか」



炎をまとった長い尾。

高い声で鳴く。

大きな鳥の姿をしていた。

名はフェニキアクス。


はるか昔に記憶したことのように紅炎のなかに当然のごとく染み込んでいた。


「そう。どうかフェニキアクスの炎の力を借りて、世界を悪の手から救ってください。

私はいま、強大な力を持つ男、フレアに捕らえられて力を失いつつあります。

私の力が完全に途絶えてしまったとき、世界は終わってしまう……

そうなってしまう前にフレアを倒してほしい」