私が落ち着きを取り戻すと
ようやく二人は離れた。
「アキ、ごめんな。
守ってやれなくて…」
力なくそういうケイ。
「ケイ…。ありがとう。
来てくれてありがとう。」
そういうとまた涙が出てきた。
「怖かったよな。
俺、アキが…」
「もう大丈夫だから…
ケイ泣かないで…。」
「どうして、私があそこにいるって
わかったの?」
私が尋ねると
ケイは私の頭を撫でて
「俺はアキのことなら
なんでもわかる。」
と笑った。
後から聞いた話だと
16時を過ぎても来ない私を変に思い、
よくサークルに来ていることを
知ってたから部室に来たんだって。
そしたら誰もいないから
見渡していると
暗室に電気が付いてたのに
気づいたみたい。
すぐに鍵を借りに行って
そこからは無我夢中だったらしい。
ケイは私のヒーローだね。