「あ!こんにちは。」
私が挨拶をすると
部長さんは
「せっかく来たのに残念だねー」と
言いながら私を見て微笑んだ。
仕方がないから部室に戻り
部長さんとテーブルに着いた。
部室の中央に置かれたテーブルには
勉強をしている先輩や
音楽を聴いている先輩、
本を読んでいる先輩など
いろんな人がいた。
「中原さんだよね?」
キョロキョロしていると
部長が聞いてきた。
「はい、中原です。」
「良かった〜。
俺名前覚えるの苦手でさ、
違ったらどうしようと思った。」
そう言ってははッと部長は笑うと
社交辞令のように
「恋人はいるの?」と
聞いてきた。
私がコクンと頷くと
「そっかー、中原さん綺麗だもんねー
うんうん、そりゃいるわ。」
とニコニコ笑っていた。
「部長さんはいるんですか?」
「俺はつい昨日別れた!はは」
まずいことを聞いてしまったと思った。
「ごめんなさい!」
「え、あ、いやいや気にしないで。
別に落ち込んでないしさ♪」
私が謝ると
部長さんはまたニコッと笑った。
それから
部長さんの質問に答えたり
私が質問したりと
たくさん話をした。
そして私はバイトがあるからと
部室をあとにした。