「……ーありがとうございました」 受付の女の子が上着を着せてくれて、鞄と紙袋を渡してくれる。 お金を払うと、ドアをあけてくれた。 …私 何やってるんだか… 「ありがとうございました。またお待ちしています」 受付の女の子がニコッと笑って、頭をさげる。 店内では、ツボミ君は次のお客さんの髪をカットしはじめていた。 穴のあいた風船みたいに、どんどん気持ちが小さくなっていく。