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次の日。
「知里、おはようっ!」
「あ、公香。おはよう。
あれ……?真由どうかした?」
ニコニコと挨拶した公香の後ろには、あからさまに元気のない真由がいた。
「うーん…それが分かんないんだよね。聞ける雰囲気じゃないし」
公香が真由には聞こえない程度の小声で言う。
例の……一年の子と何かあったのかな?
最近の真由は様子がおかしいし。
男の子に凄く冷たくなった。
ただの推測だけど、聖夜って人と関係あるみたい。
何かあったような雰囲気を出していても、こちらからは聞かない。
それが、うちら三人の暗黙のルールだった。
「真由おはよっ。今日で学校終わりだねー」
遠回しに様子を伺ってみる。
「………」
??
やっぱ様子おかしい……。
「真由っ――??」
「へ!?何か言った?」
「う、うん!!何でもない」
「…そか!!」