「―――っ。なによ…なんなのよ!!あんたにっ――あんたに私の何が分かるってゆーのよ!!!――っっ私の事なんて―っ!何にも知らないくせに!勝手な事言わないでよっ!!」


いい終わると、やっと気付いた。
鼻の奥がつーんと痛いことに。
自分の頬に温かいものが伝っていることに。


滲んだ視界にうっすら見えるのは、悲しそうに私を見下ろす長谷川君の姿。


「―――っ」


「せ、先輩!?」


気が付くと私は走ってた。全速で。


私――かっこ悪すぎだ。
私――最低だ。


なんにも悪くない長谷川君に怒鳴って当たって。

こんなの、なんで好きになってくれんの?


「うぅ……っ――うわあーー」


外にあるトイレに駆け込み、一人で泣いた。
私って、こんなにまだ涙でるんだね。