【side真由】


「あっれーー!?」

独り言を呟きながら思う。いくら待ち合わせ時間が
過ぎても公香はいっこうに現れない。
もしかして…新学期そうそう寝坊!?!?
時間にルーズな公香は、待ち合わせに遅れるなんて
全然めずらしい事じゃない。
けど、今日はいくら待っても来ない。

公香はとても小柄で身長は145くらい。
髪の長さはセミロングで
ふわっと巻いている髪が
可愛らしさを強調する。
公香は妹みたいと男女問わず人気がある。

私は気の長い方だと思うけど、いくらなんでも学校に遅刻してまでは待てない。
しょうがなく、公香の家へ向かうことにした。

……公香の家が見えかかった時、おそらく公香の部屋であろう窓から、
ぼーっと何かを見つめている公香をみつけた。

「きみかぁ!!!なにしてんのぉ!!!待ち合わせ場所になかなかこないと思ったらぁ!!!」

私は桜の木の横で大きな声で、叫んだ。

きっと公香の事だから
時間を忘れて、自分の世界に入っていたんだろう。

公香はハッと驚いた顔をして、あわてて飛び出してきた。