「じゃ、またね」
「あ、先輩!!お疲れさまでした。それとー…ありがとうございました」
「ははっ。どういたしまして!!」
先輩は太陽みたいな笑顔を残してさっていった。
周りを見渡すと、もう薄暗い。
自転車で戻らないといけないから、時間かかっちゃうな。
急がなきゃっ。
自転車置き場から自転車を取り出して、帰ろうとすると……
「知里っ!!」
「……り、竜斗?」
「1人で帰るつもり?もうこんなに暗いのに」
「だって…みんな打ち上げじゃん。って、竜斗も打ち上げでしょ?なんで、いるの?」
「えっ……だって……―――――…から」
いつもの竜斗じゃなくて、少しそっぽを向いたような、どくれているような表情だった。
「え?何?聞こえないよ」
「お前が!!!………知里が潤先輩と話してた……から」
「え?から?から何?」
「………なんで、なんで知里はそんなに鈍感な訳!?///」
うわ………
竜斗、顔真っ赤だ…
うちもつられちゃいそう。
「な、何言ってるの?分かんないよ」