「まってまって!!私の話も聞いてよー!!」


私が少し声を張り上げて言うと、やっとみっちゃんは静かになった。


「花火大会の日ね、一緒に行ったんだよ。普通に話して、色んな屋台回って、一緒に花火を見たの」


「変わった様子はなかったって事?」


「そう。それどころか啌君、いつもよりずっと笑ってたんだよ。なのに、それ以降は急に冷たくなっちゃって」


「………もしかしたらさ、里香子に脅されてるんじゃない?プリンスは」


……脅されてる?


「え?どう言うこと?」


「だから、何らかのプリンスの弱みに付け込んで、あんたらを引き離そうとしてるんだよ!」


「そ、そんなの考えすぎだよー!あの時に、全て終わったし。それに、啌君がそんな事で怯むなんて思えない」


「そぅかなぁ?」


「そうだよっ!あり得ないってー」


みっちゃんはまだ、疑ってるみたいだったけど、無理矢理納得させた。