それでも、学校に行く勇気は出なかった。

竜斗に会うのが怖かった。

今学校に行ったら、きっとうちは、自分の事嫌いになっちゃうと思うから。

竜斗の事、目で追って、竜斗が女の子と話してるのを見たら、話し掛けないでよ、うちの竜斗に触れないでって。

もう彼女でもないのに、そんな事を思っちゃいそうだから。


ホント…………うちってバカだよね。


もう、竜斗は歩奈美さんの彼氏なのに。






そんな事を思ってたら、また涙が出た。














―――――――――

「…と…ちさ……知里っ!!もう起きて〜〜」


「ん……なに?……ってえっ!?真由?に公香!」


誰かに揺すられているのに気付いて目を開けると、制服姿の真由と公香がいた。

「ど、したの?学校は?」

「もうとっくに終わったよ」


公香が優しく言う。


うち、ずっと
寝ちゃってたんだ。


「もう知里、3日も休んでるし……携帯に電話したって、出てくれないし!心配してたんだよ?」