それすらも、うちに聞く権利はないの?

黙って、別れを受け入れなきゃいけないの?


「分かんない!分かんないよ……竜斗が何考えてるか分かんないよ!!」


「それは……」


やっぱり出ちゃった、本音の感情。


竜斗は困った顔でうちを見た。


そんな顔しないで。。。
うち、今すっごく惨めだよ。


「りゅーとのバカ……もう知らない!もういいよ!!勝手に歩奈美さんと付き合ってればいいじゃん!竜斗なんて、だいっっきらいっ」


今が部活中だって事もお構い無しに、うちは大声でそう言い、持っていたペットボトルを竜斗に投げた。


あっ―――

やっちゃった。そう思った。


だけど、竜斗はポスッとまるで予測してたかのように余裕でキャッチした。
余裕の表情で。


「っ――」


余計に自分が惨めに思えたうちは、マネージャーという仕事をほうり捨てて、その場から逃げ出した。