部活に行くと、部員はいつも通りのメニューをこなしていた。


竜斗はー……………いた。
竜斗を見つけると同時に目があった。


最近は、目すら合わせてくれなかったのに、今目があってる。

ただそれだけの事なのに、うちの胸はドキンドキンと大きく跳ね上がっていた。

数十秒。いや数秒、目があっているだけなのに、うちの顔はものすごく熱を持っていた。


と、竜斗は他の部員に何かを言うと、うちの方に歩み寄ってきた。


うちは、休憩時間に部員に渡すスポーツドリンクの入ったペットボトルを思わず握り締めた。


……なに?
何を言われるの?


竜斗はうちの前までくると、ただ一言呟いた。


『別れてほしい』


あぁ、やっぱり。
うちが一番聞きたくないと避けてきたその言葉を、竜斗はそんな簡単に、言っちゃうんだね。


もっと他になかったの?
せめて部活の帰りとか、、、昼休みとか、、、竜斗の家とか、、、

どうしてこんな………こんな時に言うのかな?
予測できないじゃん。
逃げる準備できないじゃん。