「えっ!?りゅう?」
まただ。
後ろから、声がした。
だけど、男の人??
「隼人(ハヤト)じゃん!」
竜斗も、その人(隼人)を見るなりテンションが上がったように、近寄って行った。
隼人さんは、竜斗と違ってヤンチャ系の人だと思った。
髪はアシメで、だぼっと着くずした制服は、今どきのチャラ男って感じ。
二人は、竜斗と歩奈美さんと話していた時と同様、うちがまるで居ないかのように楽しそうに話していた。
だけど、隼人さんはうちをチラッと見ると
「ところで、この子は何?」
隼人さんはホントに不思議そうに、竜斗に尋ねた。
いやいやいや。
分かんないかな?
この状況でさっ。
しかも、さっき手繋いでたし!
誰がどう見たって、彼女でしょ?
そう思いながら、竜斗が応えるのを待っていたのに、応える様子は一切なく、逆に言いにくそうに下を向いていた。