竜斗がびくっとしたようにおそるおそる、その声の主の方を見る。


うちもつられて、そっちを見た。


「………歩奈美」


竜斗はその声の主を見るなり、驚いたように言った。

――――――ホナミ？


誰？


この空気は……ただの友達ではなさそうだし。


「久しぶりだね、りゅうくん」


歩奈美…さんは、そう言いながら少しずつこちらに向かって歩み寄ってきた。


すぐそばにいるうちを気にしながら。


歩奈美さんは、本当に可愛らしい人だと思った。

ほんわかとした雰囲気で、くりくりした瞳。

ミルキーブラウンに軽くかかったウェーブがホントによく似合ってて。


今流行りの森ガールそのものって感じの、淡い茶色のバルーンスカートに、パステルピンクのカーディガン。

真っ白な肌にホントによく合ってる。


なのに、変に気取った様子はなくて。

その容姿を強調する事なく、自然体を出してるって感じだ。