ショックだった。
優也に怒鳴られた事。
ホントにショックだったんだ。


バカでしょ?
今一番辛いのは、優也なのに。
こんなの本心じゃないってホントはわかってたのに。
優也は冷静さを失ってるってわかってたのに。


私は逃げたんだ。
優也から。

走って走って、家に帰った。
優也をほって、ね。



「ふ、ふぁぁーん!うぅ…」


家に入るなり、玄関のドアにもたれかかって両手で顔を覆って泣いた。


「真由ちゃん!?
どうしたの?」


泣き声を聞いた、ママがびっくりしたように駆け付けた。


「うわぁぁーーママぁ!」

私はママに抱きついて泣き続けた。
ママは、私の思いを汲み取ってか訳は聞かないでくれた。


しばらく泣いた後、一人で自分の部屋に戻り、ベッドにうつ伏せになった。