「あ〜よかったぁ!
啌君と仲直り出来て。

この間、ホントに嫌われちゃったかと思ったから」


嫌うわけねーじゃん。
だって俺は…


「なぁ公香。
俺………お前の事がっ!
……す―――」


「こぉーう!!
塾長が呼んでんぞー」


今まさに告白しようとしたとき、ダチの隆(タカ)に
遮られた。



――まじ有り得ねぇー!

せっかく腹くくろうと思ったのに。


「お、おぅ!!」


俺は引きつった顔を隠しながら、手を頭の上に挙げた。


後で覚えとけよ!
隆のやろぉー。




「…?…」


公香は不思議そうな顔して俺の事見上げてるし。


「………あ、いや別に
何でもないから」


「…そぅ?

あ、啌君行かなくいいの?」


「…へ?
なにが?」


急に聞かれて、何の事か分からなくなる。


「へ? じゃなくて、
塾長のところっ!
呼ばれてるんでしょ?
怒られちゃうよっ」