私はそう言い捨て部屋を飛び出した。


みっちゃんは、そんな事思ってたんだね。


私はバカだね。

勝手にみっちゃんの事、親友だと思って。


勝手にみっちゃんの事、大好きで。


少し、気が強いところもあるけど、私の事いっつも助けてくれて。


今までの、みっちゃんとの出来事を思い返していると、いつのまにか涙が零れてた。


「――公香?」


後ろから聞き覚えのある、優しい声が聞こえてきて
ドキッと胸がはね上がった。


「……啌君………」


ゆっくりと後ろに振り返ると、やっぱり啌君が心配そうな顔で立っていた。


私はすぐに流れた涙を両手で拭いて、へへっとごまかすように笑った。


「…なんかあった?
今日の授業も出てなかったし」


「あ……
い、いや何でもないよ!
ほんとに心配しないで。

じゃ、また明日ね。岩波君」


「はっ――?ちょっ公香!?」


私が啌君に背を向けて、立ち去ろうとすると
啌君に腕を掴まれた。


「…な、なに?」