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「みっちゃん………」


今はもう夜中の11時。

みっちゃんは部屋に戻ってから、一度も私と目を合わせてくれない。

話してくれない。



意を決してみっちゃんに声をかけた。

このままじゃダメだと思ったから。


「……」


案の定返事はなくて。

ずっと携帯をいじってる。

「みっちゃん!!」


さっきよりも強く言ってみる。


「―――何?」


あからさまに不機嫌なみっちゃんの返事が返ってきた。


「なんで、あんな嘘ついたの?」


「あんたが裏切ったからに決まってんでしょ?」


見下したような…軽蔑したような顔で言う。


「裏切ってなんかっ――」

「ないって?」


「……」


「よくそんな事言えるよねー。

手ぇ繋いで?見つめあって?


私は啌君が大好きですって顔に書いてるよっ!!!」

「っ――…」


言い返せなかった。

だって……気付いてた事だから。