あなたは誰と恋をする?《短編シリーズ》




あ。


琴女ちゃんと付き合いだしてからもう半年だぁ。


この俺が一人の女の子とこんなに続くなんて初めて。


毎日毎日・・・朝から晩まで一緒に居ても飽きないんだよね・・・琴女ちゃんって。








昨日席替えをして、また琴女ちゃんの右隣。


ってか、毎回琴女ちゃんの右隣にしてもらってるから、席替えなんて意味ないんだけど。



担任は、「またお前ら隣同士かぁ~偶然は重なるもんだなぁ。」なんてフェアな席替えだって信じ込んでるんだけど。



琴女ちゃんの右側って落ち着くんだよ、ホント。










只今、世界史の授業中・・・




肘を突いて、左側を見つめる。


もうほとんど体ごと琴女ちゃんに向いちゃってる状態。





うんうん...と一生懸命先生の話を聞く姿、


黒板の字をルーズリーフに色んな色のペンを使って移す姿、


時々、小さいあくびをする姿、


そして、たまぁーに俺の視線に気付いて、真っ赤になる姿・・・




・・・全部可愛い。









どうして、そんなに可愛いんだろ。


なに食べたらそんなに可愛くなれるの?





最近やっと慣れてきたキスの時も、エッチの時も・・・


ホントに可愛いんだよ。






「...ちょっと...遼。」



「...ん?なに?」



「...さっきから見すぎじゃない?」



「うん。なんで?ダメ?」



「ダメっていうか...照れるよ...」





照れ隠しかな。シャーペンでルーズリーフの隅っこに変なクマみたいなイラストを描きだしたり。




あぁ。もう可愛すぎる。




「ねぇ、琴女ちゃん...」



「なぁに?」





・・・これだけはいつも言いたい時に言わせて・・・






「琴女ちゃん、好きだよ」





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