ピタッと私の顔の前で止まると


コウさんのつけている香水の匂いがグッと近づいた。



「じゃあ俺の好きにしていいな」




ビーンって体の芯が響くような低い声に痺れたかと思ったら


首筋に私のじゃない

硬い髪の毛の触感。



「んな?!?」

「うるせえ」


片手で簡単に口を塞がれると
次に発そうとしていた言葉はコウさんの手の中に消えていった