「ちょっと春樹!」
「出すぞ。舌噛むなよ」

いやいやいや!

おかしいからこんな抱き着いたような格好!

……でも、

気持ちーかも……。

いや!

バイクがね!

「そいえばさ、春樹」
「ん?」
「免許……持ってるよね」
「持ってねぇけど?」
「はあ!?そんなことしれっと言わないでよ!」
「だってお前乗る前に聞かなかったろ」
「それは聞く暇あたえなかったんでしょ!」
「嘘だよ。ちゃんと持ってるって。そんなに疑うなら見してやるよ。ほら」
「きゃあ~~~!!ちょっと!ちゃんと両手で運転してよ!」
「ほら、ちゃんと持ってんだろ?」
「わかった!わかったから!私が悪ぅござんした!」
「ふっ。最初からそう言えばいいんだよ」

くぅ~~~!

こんのS男め!

「着いたぞ」
「え?えぇ~~!?」
「なんだよ。次から次へとうっせえな」
「これ、越谷レイキュタウンだよね……」
「ああ。そうだけど?」
「私……北戸田のヂャスコ行くのかと思ってた」
「じゃあそっち行くか」
「なんで!?」
「だってそっち行きたいんだろ?」
「違うよ!ここ超来たかったの!急すぎてちょっとビックリしただけ!」
「……かわいいな」

え!?

「ペットみたいで」

そっちですか……。

「嘘だよ」
「へ……?」
「お前はかわいいよ」

なっ……!?

「どっ、どうせそれも嘘なんでしょ!」
「いや?違うけど」
「じゃ、じゃあペットみたいでってこと?」
「だから違うって」
「じゃあ何!?」
「口で言ってもわかんないなら体で教えてあげようか」
「え?ちょっ……!ん……!」

あれ?

でもなんか……

今までのと違うような……

「……わかった?さっき言ったろ?好きなものは好き。嫌いなものは嫌いって言うって。同じ様にかわいいものはかわいいって言うんだよ」
「わかっ……た」
「よし。じゃあ行くぞ。買い物する時間がねぇ」
「うん……」
「買う物は山ほどあんだからな」
「うん……」
「……おい。さっさと正気取り戻せ。またキスするぞ」
「いや!遠慮しておきます!」
「ったく。やっと戻ったか……。さっさと済ませようぜ」
「うん」