「えっと……。今のは……!」
「ふ~ん。そんなことなんだ。じゃあそんなことをしてもいいよな?そんなことなんだから」
「だから……!」
「言い訳なんて聞かない」
「……ごめん。その……そんなつもりじゃなくて……」
「謝っても許さない」
「え……?きゃ……!ちょっ、ちょっと……!」

いきなり引き寄せられて、抱きしめられても……

「咲良からキスしてくれたら許す」
「え……?ここで!?」
「……恥ずかしいなら……そこ入る?」

春樹が指差したのは……ラブホ。

「いやいやいやいやいやいや!ここでいいっす!」
「なら……はい」
「~~~っ!」

キス……したくないわけじゃないけど……

道行く人々の視線が……

ええ~い、もう!

―チュッ

「こっ、これでいいでしょ!いい加減離して!視線が……痛い……」

もう!

無駄に春樹がフェロモン出し過ぎなんだよ!

女の人達からの視線が……