どれくらい川の中で遊んでいたでしょう。


「あれ、なぁに?」


 ノンちゃんがキャンプ場とは反対側の水辺を指差し、不思議そうに首を傾げます。

 みっちゃんとマーくんも指を差された方を見ると、どうやらそれはボールのようです。

 木の長い枝に、そのボールは引っかかっています。


「あっ。ねぇねぇ、あのボールで遊ばない?」


 マーくんが提案します。

 ちょうどその場の遊びが尽きてしまっていたので、みっちゃんとノンちゃんは「遊ぼう!」とうなずきました。


「だれがあのボールを取りに行くの?」

「じゃあ、僕が取りに行くよ」


 さすがはお兄ちゃん。

 みっちゃんの問い掛けに、マーくんは自ら進んで取りに行くと云いました。

 しかし……。