「しつもーん。
どこからきたの?」
クラスで一番ギャルっぽい女子の梨菜が笑顔で言う。
相変わらずの男好きめ…………と心の中で嘲笑ってみる。
「うーん。
あえて ヒミツ………なんてだめ?」
そいつは溢れんばかりの輝きで、王子様スマイルを振り撒いた。
「う うんっ。
全然 平気!」
女子たちは紅潮させたのは言うまでもないない。
この美光とかいうやつ……
明らかに 『たらし』っぽい。
そんな奴のどこがいいのか。
私には全く理解出来ない。
けれどアイツの笑顔は私と違って本物にみえた。
つまり、私が一番嫌いな純粋君タイプだろう、
と私は色々と分析していた。
「はい。では、君の席は、
後ろの方の加奈原さんの隣ね」
「はーい。」
私の嫌いなタイプなのに隣の席とか、
ついていないな…
私は静かに不満を溜め息と混ぜて吐き出した。