「だって…あんくん、最近元気ないから〜〜
お菓子作ってあげようと思って…」

しゅん…と肩を落とす理恵子。


「また新島先輩?」

「新島先輩……甘いもの好きなの?」



「うん、だから美味しいクッキー作りたかったんだけど…失敗して」

「で、私達にその失敗作を食わせようとしたと?」


「こ…怖いよ、優花…。
許してあげようよ」

俯いたままの理恵子に、
あたふたする小百合。


はぁ……………
しょうがないなぁ。

「理恵子、エプロン。」

「へ?」

「エプロン貸せっつてんの。」