ウルサい。

廊下にまで教室で喋っているであろう生徒たちの声が聞こえている。




「んじゃあ、呼んだら入ってきてな。」


そう言ってチャラ教師…いや、洸泰は騒がしい教室の中に入っていった。



「てめぇら!!!静かにしやがれ!!!!!」



一瞬にして教室がシーンとする。


凄いなぁと思っていると



「転校生がいる。」

その洸泰の一言で…



「マジかよ!?」

「女か!?」

「美人がいいっ!!!」

「え〜イケメンがいいっ!」

「イケメンなら狂陽の皆さんで十分だろ!!女ぁ〜!!!」

「女はいいってば!イケメンっ!!!」



……うるさっ。


「黙れ。」



洸泰の恐ろしく低い声で、また教室が静かになる。




「涙。入ってこい。」


面倒だ。

そんな気持ちを持ちながら教室に足を進めた。