「ねぇ…桃嘉…」 「ん?」 「本当にやるの?」 「当ったり前じゃん」 時刻は午前0時。人っ気が無い教会の前に、寮から抜け出して来た私たち。 「…本当に、“あの”誓いをするの?」 「…」 桃嘉は何も話さない。私に呆れてしまったのだろうか。 「…行くよ」 桃嘉は静かに言った。