「大丈夫?さっき相当イライラしてたみたいだけど。どうしたの?まさか…榛原くんの事好きになったとか?」


「桃嘉…いくら親友でもそれはヒドイわ…私があんな奴の事好きになるわけ無いじゃない!」


最後の方は叫んだような言い方になってしまって、教室の所々からヒソヒソと話し声が聞こえてきた。


「やっぱり…好きなのね?隠さなくてもいいのよ?」


わざとらしく私に言葉を掛ける桃嘉。


これは警察の事情聴取かっ!!


「だから、あんな奴好きにならないよ!だってアイツはヴァ…んんっ!」


突然後ろから誰かに口を塞がれた。


く…苦しいっ!


「ちょ…っと…やめっ…」


苦し紛れに後ろを振り向くと、ニヤリと笑ったファルドの姿があった。