「…はい。お嬢様の事は産まれた時から知っておりますから。」


バルは悲しげだった顔を仕事用モードに切り替え、キリッとした顔で繭の体から離れた。

「申し訳ありませんでした。お恥ずかしい所を-…」

バルはさっきの自分の醜態を思いだしたのか、耳を赤くして扉の前で一礼してから逃げるように出ていった。