コトン、とテーブルに置かれた2つのお皿。
あたしはそれを、唖然とした表情で見つめていた。
…何ですかこれは。
一人前の料理人さんが作ったような料理。
この人にはほんっとに欠点というものがないのか。
見た目ですっごくおいしそうに見えるんだから、食べたら言葉では表せないんじゃないのかな…。
「爽麻って、料理上手だね」
あたしがそう言うと、
「…あぁ。毎日作ってるから」
当たり前のように返されてしまった。
毎日作ってたらこんなに上手に作れるようになるんですか。
あたしには無理な気がするんだけど。
きっと器用じゃないもん。