―蛍―

---休み時間。

私は次の授業の準備をしていた。

「影原〜!!」

突然誰かに呼ばれふりかえると、そこには澤田君がいた。

「何、澤田君?どうかした?」
「あのさ!すっげぇ突然なんだけど、オレに勉強教えてくんねぇかな?」

えっ?勉強?

「私が?澤田君に?」
「うん!!あっ、いやオレさ期末でけっこう赤点とっちゃって……。それで夏休み中補習にならないために、追試に合格しなきゃなんなくて…。それで、影原頭いいからさ。…やっぱ、ダメ?」
「あっ、ううん。全然いいよ!!」
「マジ?!よっしゃぁッ!!あっ、じゃあちょっとこっち来て。」

澤田君はそう言って、誰かのところに向かって行った。