「こ、ここまで、ハァ くれ、ば、えぇなぁ・・」


「そ、そぉ、だな・・」


「ハァッ ハァッ ハァッ」



『大丈夫ですか?』



「何で、あん、た、息、切れとらん、の・・?」


『まぁ、然程の距離では無かったですから』


「ほ、ほんま・・すごい、わ、譲ちゃん」


譲ちゃんって・・もう完璧女だってバレてんじゃん。


そう言えば、この爺さんさっきも僕のこと娘って言ってたよな。


「な、に言うとりますん?どうみ、ても、男や、ないですか!」


「阿呆。何年生きていると思うてんねん。舐めたらあかんで?私らの歳になれば性別くらい分かるわ」


「そやな。どんなに男の格好しとっても雰囲気があるわ。何か理由があるんやろ?」



・・・。あは、たいした理由ないや。


ただ、白羅が出してくれた着物が袴だったってだけだし・・・


・・・あれ?


・・・あれれ?


ヤッバイことに気が付いちゃった・・・



・・・・白羅、宿においてきた・・・!!?