「あんた…良いやつなんだね。」




『んなことねえよ。つか逢坂さんこそありがとな?』



逢坂さんて…


「逢坂さんはやめてよ。呼び捨てで良いし!
てかまだあんたの名前、聞いてないよ?」



私は救急箱から絆創膏を一枚取り出して、男の子のほっぺたに貼った。




『あそこで…逢坂が来てくれたから、俺もそこまで怪我しなくて済んだし。』



ありがとな、と言った男の子の笑顔はとても優しく見えた。




『あ、俺の名前は宮市翔。よろしくな?』



みやいちしょう…?

なんか聞いたことある気がする…