-キーンコーン-

終業のチャイムが鳴った。
1番最初に立ち上がったのはメグだった。

「よっしゃー!!終わった!久々にダーリンに会うカラ早速化粧直ししてくる! 三人共ァタシが戻ってくるまでに支度終わらせといてね☆それじゃ!」

言うだけ言って、メグは化粧室に信じられないぐらいの早さで去っていった。


「僕はちょっと寄って行きたい所があるので、直接現地に向かいマス!!夏美チャン、寂しいカモしれないケドまた後ですぐ会えるカラ!!それでは…」


山田クンはそう言って挙動不審な行動をしながら去って行った。

部署に私と悟の二人きりになってしまった。


「なんかあの二人、すごいインパクトあるよな。」

「うん…。ァタシいつも一緒にいるケド、いつもついていけないもん。」

「ハハハ。わかる②。」


他愛もない話をして二人で少し笑った。


「悟は仕事終われそう?」

「ぁ、おう。あとこれ入力したら終わりかな。」

「じゃあ、コーヒー入れてくるね。」

「サンキュ。でもいいのか?松田サンすぐ化粧直しカラ戻ってくるんじゃ…」

「ぁー。大丈夫②。メグの化粧直しは30分はかかるから…。 だから、仕事終わらせるの焦らなくていいからね。 それじゃあ、コーヒー入れてくる☆」


「ぁ、ああ…。悪いな。」

-バタン-

悟にそう言われ、ァタシは給湯室に向かった。
なんだろう。さっき悟何かを言いたげな顔をしてた気が………。

気のせいか。


-コポコポ-


コーヒーをカップに入れて、少し待つ。だって悟は猫舌だから。深い意味はない。なんとなく癖で少し冷ましてしまった。


-ガチャ-


「おまたせ。コーヒー持ってきたよ〜」

「ありがと。こっちもちょうど仕事終わったよ。」

「お疲れ様。初日はどうだった?」


「あっという間だった〜…。それと、最ッ高に楽しいし。」

そう言って、悟は、ァタシが入れたコーヒーを一口飲んだ。

「それならよかった☆ぁー…、早く飲みに行きたいネ!」


「夏美。」


「ぅん?」


不覚にもドキっとした。名前を呼ばれ振り向くと、ァタシを真剣な目で見てる悟がいたから…