「これからよろしくね、悟。先に言っておくケド、ァタシ仕事は厳しいカラね。ビシビシ教育するカラそのつもりで。」


「ハハ。夏美が先輩だなんて先が思いやられるなぁ。」

「!!ひどーぃ!」

「嘘だよ。嘘②。お手柔らかにお願いしますよ、先輩☆」

自然に私の顔カラ笑みがこぼれた。

「夏美」
悟が私の名前を言ってくれた。すごく懐かしい響きだった。
悟のその一言で、二人の間にあった時間という距離が少し縮まった気がした。


「沖野クン、夏美チャンと知り合いなの!?」


山田クンがいきなり私達の間に慌てて入って来た。


「ぇ?ぁ、はい。昔…」


「なぁんだとぉー!!!!」


「ぇッ??」

山田の一言で、その場にいたみんな目が点になった。


「夏美チャン、席変わろーか。うん。そうしよう②。」



-バコッ-



「痛い!!」


「何ふざけた事言っちゃってんのよ。ぁんたはァタシのトーナーリ。夏美の隣に座るなんて、夏美が何されるかたまったもんじゃないわよ。」


「そ、そんなぁ〜…」




「…プッ。ァハハ!!」


山田以外のみんなが笑った。


「おぃ!!沖野クン!君、夏美チャンに何かしたら僕が許さないからなー!!」


一人で興奮してる山田クンを見て、また三人で笑った。


「ァハハ!!山田〜、ぁんた本当おもしろい!!」


「ぁー…笑い過ぎてお腹痛いよー」


「ハハッ。ぉ…俺も…」


「沖野クン、ぁんなんでも一応先輩だし仲良くしてあげてね。根はィィ奴だからさ。ただ、夏美に変な事しようしたら躊躇なく殴っていーから☆こんな風に☆」


-バコッ-

「ぃッ、痛い!!!」


「ァハハ。本当楽しそうな職場だなぁ。」

悟がクシャクシャな笑顔をしながらつぶやいた。楽しそうな横顔。
ァタシもすごく楽しい。

「みんな良い人達ばっかりでしょ。私の自慢の仲間なんだ。」


興奮した山田クンを席に戻した(無理矢理)メグが私達の所に来た。